旅行に行きたかったのか。チキンラーメンにトマトとパイナップルを入れた。

 ウズベキスタン菓子を高田馬場で買って、干しブドウの入ったピラフを作って、美味しいのか美味しくないのかよくわからない。

 妄想と過去は同じ味。

 缶の味のする缶ビールは悪くないと思う。瓶ビールだって瓶の味はする。

 筋肉がないからちからこぶができない人。

 ずーっと前に作った「丸くなる魚」。

　普段は猫背なのに、眠る時はなぜかまっすぐになる。抜け感の追求のためにも、暇な時にはもっと丸くなれたらなあ、猫くらい。

ボンヤリしているのにのんびりしていない。
 

 コーヒーにミルクを入れ続けるひと。

影が中途半端に頑張っているところ。
 

 夜と昼が混ざってしまうこの感じは不眠症ではないと思う。不眠症の時は、もうすぐ朝だ朝だと何百回も思う。

夢遊病のひとも眠る。
 

 朝６時から起きてることを３回くらいは自慢する。

 「眠っている人って、何を考えているかわからないね。」

 黄色い花は消しゴムを貸してくれるような同級生。

 なれなれしいような低い空。

 触ったわけじゃないけど、靴の裏まで暖かい。

 「ひなたの匂いをなめると叱られるよ、ウサギの背中でも洗濯物でも。」

 現実を生きる気のない春の風。

 虹より素早い流れ星。

 野原に寝そべれば、空は真上にやって来る。

 ダイヤの乱れ、ダイヤモンド、副都心線。

 バラバラの薔薇薔薇。

どんな薔薇でもドライフラワーになるわけじゃない。
 

猫背、なで肩、薔薇の花。
 

寝室に朝は必要ないという方針のデコレーション。
 

 動物の巣と人間の家は違うと母にお説教されたことがある。私は巣に住む人間だということをうまく説明できなかった。

 マルセイユ　黄色い、虫食いのアザラシの歯列。歯と歯の隙間から、塩っからい水が流れ出る。

　　ヴァルター・ベンヤミンの「マルセイユ」の冒頭。

 擬音をたくさん使って水を飲む。

コーヒーカップとして使えそうなズボン。