味としては夏、武器としては茶色。

 ぽとぽと落ちてくる雨だれでないもの。

この秋は私の秋。
 

季節の画像。しまってあったセーターの毛玉を87個切り取った。
 

幸福につながるような暖かさで守られたい。

「ほらほらここから出てきちゃ駄目よ。空気に触れると不安に変わるでしょう。」
 

 いれ物である体が地味なのに感情が派手だと恥ずかしい。健康診断でそんなことまで調べられる日が来ませんように。

鎖骨が折れていることがわかった。風邪で咳が出た時か、長靴がうまく脱げずに玄関で転んだ時のせいだと思う。地味で地味で情けない。

目だよ。
 

 視野検査を始めて3秒くらいで、自分の目の中に光を感知できない箇所があると自覚した。本当は見えていないのに、毎日脳の中に作り上げられていく画像も一種の作品なのだと思った。物を見るという行為が創作なのだ。地味だなあ。

 消しゴムを強くかけたら紙が皺になった。絵を描き直す理由としてはこれが一番好き。

スーパーの豆苗の再利用。生まれ変わるってこういうことかなあ。

金と銀、虚栄の市のアルミとアルマイト。

 とっておいても絶対に使わない物を使う日がやっと来た。

夢の中で、鞄の中を覗く。中に私がこれから描くはずの絵が、縫いぐるみになって入っているというのだ。覗いてみると中にはウサギの縫いぐるみがたくさん入っていて、私は少し落胆する。これから先そんなにウサギの絵ばかり描く訳はないと。

昨日の絵、 テーブルナプキンを消しゴムと同じ使い方をする。

 「最近はジャガイモが悪者扱いされていますよ。」と亡母達に言いつけに行きたい。

夫の母のお呼ばれノート。クリーム西瓜とはなんだろう。
 

メニューはいいよね。最後がデザートとコーヒーって、ハッピイエンドっていうこと。
 

 本を読まなくなってもページだけはめくりたい。

図書館から3回借りてきて挫折した本は、相性の悪い親戚のように思える。
 

 生活習慣病というほどではない。てのひらの文庫本の角が当たるところが時々つる。

 外科医の縫った雑巾が見てみたい。

針なしの手縫い。
 

食生活の乱れを正すには自分で料理をするのが一番である。クローゼットの不満を解消するのも全部自分で縫うのが一番のはずである。

針で突いても穴の開かぬ風船が空を飛ぶ。
 

継ぎを当て始めてすぐに、なぜカーディガンのポケットに手を入れてはいけないのか理解した。でも、カーディガンのポケットは何のためにあるんだろう。
 

戦後すぐの丸善のセーター、映画の中で杉村春子が貧しい娘の役を演じた時に着ていたあのセーター、みんなが持ってたあのセーター。
 

引っ越しの時に夫の母の「つくろい物の袋」を持ってきてしまった。針と糸を持ち、ここ最近の暇な時間に楽しませてもらった。

体っていやだなと思うのは、丸ごと全部生きるのに必要なパーツばかりだから。

目に見える心を朝から飲んでいる。